結婚式ムービーを自作する際に気を付けたい5つのポイント
結婚式でビデオが流れるのも一昔前から一般的になりました。
今ではクオリティがどんどん上がり、映像に力を入れる新郎新婦が増えてきた印象です。
それなりのクオリティを保つためにはプロに一任するのが一番です。
しかし丸ごとオーダーメイドで作ろうとすると何十万もコストがかかってしまいます。
そこで自作してみようと思う方々が昨今は多く、初めて動画編集に挑戦するという方もたくさんいらっしゃいます。今回はそんな方向けに、結婚式で流れる映像を自作する上での流れを説明したいと思います。
当サイトを運営するRebesterは映像・CGのプロであり、結婚式ムービーも沢山制作してきました。今回の記事が皆様のお役に立てば幸いです。
➀結婚式で流れる動画の種類を把握する
まず、結婚式で流れる動画の種類を把握しましょう。
大きく分けて下記の3つに分けられます。
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オープニングムービー
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プロフィールムービー
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エンディングムービー
多くの場合は、上記3つの内、1つか2つ流れるというパターンです。
3つ全てが流れるというのは非常に珍しいですね。
それでは1つ1つ掘り下げてみましょう。
オープニングムービー(頻出度:★☆☆)
結婚式冒頭に流れるムービーです。
新郎新婦が入場する直前に流れるパターンが多いですね。
尺は30秒~2分の間が多いです。
オープニングムービーは尺の割にコストがかかるため、あまり見かけません。それ故にオープニングムービーが結婚式で流れると、「気合入っているな」と感じますね。
こちらは写真やコメントで代替が効かないため、動画やCGなどで尺を埋めることになります。動画制作初心者が作るにはハードルが高いですね。業者に依頼したり、動画素材を使ったりという方法がおすすめです。
プロフィールムービー(頻出度:★★★)
関連記事:プロフィールムービーを自作する上での5つのポイント【写真枚数は何枚がベストか】
最も結婚式で多く流れるのがこのプロフィールムービーです。
新郎新婦の生い立ちの写真を時系列順に並べる動画ですね。
尺は4分~10分の間です。5,6分が最も多いですね。
多くの場合は、新郎または新婦の生い立ちを1人ずつフィーチャーした後に、2人の出会いから結婚までを流すというパターンです。それぞれのパートで曲を変えるというのも良く見ますね。
プロフィールムービーの場合、基本的には写真とコメントがあればOKです。
極端な例ですが、黒バックに写真とコメントと曲が流れれば成立します。
動画編集の経験がない方でも完成させることは出来るわけです。
ただ、それでは味気ないので業者に依頼したり、動画素材を使ったりという方法でクオリティを上げる人が最近は多いですね。以前は業者に依頼するのが定番でしたが、近年は動画制作のハードルが下がっていることもあり、自作する方も多くいらっしゃいます。
エンディングムービー(頻出度:★★☆)
結婚式の終わりに流れる動画です。
参列者の氏名と、新郎新婦からのコメントをのせるというパターンが多いですね。
尺は3分前後が定番でしょうか。
結婚式場にその日の撮影を依頼している場合は、結婚式の様子を簡単に編集したムービーをエンディングとして流すことができます。ただこれは予算が跳ね上がり、数十万円からが相場となっています。
参列者の氏名と新郎新婦からのコメントを流す場合、落ち着いたトーンになることがほとんどです。しんみりとした動画になりがちですね。最後まで明るい雰囲気にしたいという方は、ここで個性ある動画にしても良いと思います。
②式場に直接確認する
動画の再生環境を確認する
再生環境とは、「実際にどうやって動画を再生するか」を左右するものです。
例えばDVD、Blu-rayといった光学ディスクなのか、パソコンをHDMIで繋ぐのかで大きく違います。
古い式場ですと、DVDしか受け付けていない場合があります。そうすると、残念ながらフルハイビジョンの4分の1程度の画質でしか再生出来ません。
もしBlu-rayやHDMIでの再生が可能であれば、十分な画質で再生出来ます。自作する場合でもPremiere Proなどがあれば簡単にBlu-rayが作成可能です。
まずは動画を作る前に、式場の再生環境を確認しましょう。
こだわりがある方は、式場を選ぶ段階で「Blu-ray再生またはHDMI接続が可能かどうか」を調べた方が良いですね。
曲の使用可否を確認する
2つ目は、動画で流す曲が使用可能かどうかを確認するという点です。
多くの人が有名な曲を使いたいと思いますが、これも式場に確認しましょう。
一般に市販されている楽曲を使う場合、式場とJASRACが契約していればOKです。式場で楽曲を流す行為は「演奏権」に相当します。大体の結婚式場では契約を結んでいますが、念のため確認することをおすすめいたします。
③業者と自作の違いを知る
ではいざ動画を作ってみるとなった場合、どの様な方法があるでしょうか。
大きく分けると下記の3つに分類できます。
業者に依頼する
1つ目は業者に依頼する方法です。
「結婚式 ムービー」などで検索すると、結婚式に関する動画作成を代行する業者がたくさん出てきます。
作品のクオリティや相場は様々ですが、2~3万円程で1本作ることが出来ます。これを安いと取るか、高いと取るかは人それぞれですが、ゼロから作る労力を考えるとかなりお値打ちではないでしょうか。
しかしこれはあくまでもテンプレートに沿った場合の話です。
ほとんどの業者が自社でテンプレートを持っており、依頼者が写真とコメントを渡して当てはめる、というタイプが多いですね。そうすることで業者側としてもコストを抑えつつ、低価格で供給できるという訳です。業者に依頼する場合はこれが最も多いパターンですね。
完全オリジナルの動画を依頼するとなると話は別です。
大体10万円前後からが相場となり、クオリティによっては数十万というケースもあります。テンプレートではなく、オリジナルの動画を作りたい場合は多めに予算を確保した方が良いでしょう。
ゼロから自作する
2つ目はゼロから自作する方法です。
動画編集を経験している人、またはこの機会に動画編集を学びたいという方におすすめの方法です。
既に自宅に動画編集を行う環境さえあれば、金銭的なコストは抑えられます。その分時間はかかってしまいますが、自分で満足の行くまで動画のクオリティを上げることができます。
一方で全く動画編集をやったことが無いという方には少々難しい方法です。
環境を用意し、動画のコンセプトを考え、素材を用意し、必要があれば撮影し、編集し、音楽をのせて出力、というプロセスはハードルが高いです。
それでも自分で最初から最後まで作りたいという方は、3番目の方法を一度ご検討して頂くことをおすすめいたします。
動画素材を利用し、自作する
業者に依頼するよりもカスタマイズ性があり、ゼロから自作するよりも簡単なのがこちらの方法です。
動画素材とは、動画編集に使いやすい動画を指します。当サイトでも豊富に取り扱っております。
この動画素材を適切に使うことによって、労力を抑えつつクオリティを上げることができるというわけです。完全自作するよりも相当時間的コストは削減できます。また、業者に依頼する方法と比べても、テンプレートよりもカスタマイズ性が高く、オリジナル動画よりコストを抑えられますね。
④自作するメリット・デメリットを知る
メリット➀:オリジナルの動画が作成可能
最も大きなメリットがこちらです。
業者に依頼する場合、前述の通りテンプレートを選んで制作するというパターンがほとんどです。オリジナルの動画を業者に依頼する予算があれば別ですが、テンプレートがやはり主流ですね。
その中で理想とぴったりのものがあれば、テンプレートから選ぶのも良い選択です。昨今は数万円で1本の動画が仕上がるので、非常にお得ですね。
しかしテンプレートの場合、写真枚数や曲の尺に指定があるため、何かと制限がかかります。
自作であればそういった不安も解消できます。見た目も自由に変えられますし、写真の制限もありません。テンプレートでは満足いかないという方には自作することをおすすめいたします。
メリット②:機材があれば、金銭的なコストを抑えられる
業者に依頼する場合、テンプレートであれば1本2万~5万円で制作可能です。
これは動画制作料としては非常に安い部類に入るのですが、結婚式は何かとお金がかかるので少しでも費用を減らしたいですよね。
PCや動画編集ソフトを持っていれば、実質ゼロ円から制作可能です。
PCはあるけれど動画編集ソフトが無い、という場合でも、現在はサブスクでソフトを使用できるため、初期費用を安く抑えることが出来ます。
例えばPremiere Proであれば1カ月税込みで2,728 円です。
3か月かけても8184円ですから、依頼する場合よりも金銭的なコストは抑えられますね。
メリット③:写真だけではなく動画も使える
もしあなたが結婚式ムービーに動画を使いたい場合、業者のテンプレートは使えないと思って頂いて相違ありません。
なぜならほとんどのテンプレートは写真を前提に作られているためです。
昔の動画や新規で撮影した動画を使いたい場合は、オーダーメイドで業者に頼むか、自作するしかありません。
オーダーメイドにすると一気にコストが上がるため、動画を使いたい場合は自作がおすすめですね。
デメリット➀:未経験者のハードルが高い
ここからはデメリットになります。
まず当然ながら未経験者にはハードルが高いです。これは上記でもお伝えいたしましたね。
ですがこれもやり方次第です。
例えばオープニングムービーなどは新規に撮影したものを編集するだけでも十分です。
撮影にはコストがかかりますが、良いカメラ(iPhoneなどでも構いません)で良いロケーションで撮れば、十分良い作品になります。一昔前ですと画質が荒かったため、どうしても安く見えてしまっていたのですが、最近のカメラと式場の再生環境さえあれば、初心者でも十分に綺麗な動画が作成可能です。
デメリット②:写真だけの場合、クオリティに差が出る
前述の通り、新規に動画を撮影するのであれば初心者でも意外とクオリティの高い作品を作ることが可能です。
しかしプロフィールムービーの場合、静止画とコメントがメインコンテンツです。これだけでは寂しいので、様々な方法で画を盛り上げるわけです。これを「賑やかし」と呼びます。
しかしこの賑やかしがアマチュアの方にはとても難しいのです。
写真の上にキラキラした素材を重ねたり、文字をシュパンと出したりするのは動画編集の中でもワンランク上の作業です。これを初心者がゼロから作るのはあまりおすすめしません。
解消方法は、ずばり動画素材です。当サイトでも結婚式に適した素材は多く扱っておりますので、是非一度ご覧ください。プロが作った素材が少しあるだけで、動画のクオリティが一気に上がることを実感できるかと思います。
⑤自作でもクオリティを上げるには
解像度はフルHD以上で制作する
これはオープニングにしろプロフィールにしろエンディングにしろ共通です。
これから結婚式ムービーを作るのであれば、フルHD以上がおすすめです。
DVDしか式場が受け付けていない場合、当日は残念ですが、それでも作品としては残ります。予めフルHDで作っておけば、後で見返すときやネットで友人に見せたい時などに、高画質で見ることが出来ます。
プロフィールムービーの場合、どうしても昔の写真を使うので難しいですが、新規で動画を撮影するオープニングムービーを作る場合などは4Kでも良いかもしれません。4Kで流すことが出来る式場はさすがにほぼ無いかと思いますが、テレビで見る場合などに備えて4Kで作っても面白いかもしれません。
動画編集ソフトは有料のものを使う
初めて動画編集を行う人も、経験がある人も、有料ソフトの方が圧倒的におすすめです。
理由は大きく分けて3つ、使いやすい、チュートリアルや解説が多い、今後役立つ可能性が高いという点です。
まず使いやすさですが、無料よりも有料のソフトウェアの方がやはり良く出来ています。昔から使われているFinal Cut ProやPremiere Pro、Davinci Resolveなど、非常に洗練されたUIと使いやすさを持っています。
また、こういったツールでプロでもやり方を調べることが多いのですが、ヘルプやチュートリアルの情報量が無料よりも有料のツールの方が圧倒的に多いです。日本語の資料が多いのもメリットですね。
「今後役立つ可能性が高い」というのは、1つ有料ソフトウェアを覚えてしまえば次の機会にも応用できるからですね。無料ソフトウェアですといつサービスが終了してしまうか分かりませんが、有料ですと常に新しいバージョンが出て刷新されます。一度覚えてしまえば次に繋げることが出来るので、初心者でも有料ソフトウェアを用いるのをおすすめいたします。
カメラとレンズは良いものを使う
これは新規で撮影した動画を使う場合に限ります。
最新のiPhoneでも十分ですが、カメラとレンズにこだわると一段上のクオリティになります。
背景をボカしたい場合などはそれなりの開放値のレンズを使う方が良いですね。フルサイズで撮ったり、RAWで撮ったりとこだわればキリがありませんが、クオリティを追及するのであれば良い機材で撮影するに越したことはありません。
音声収録には良い機材を使う・又は音声を使わない
これも動画を使う場合ですね。
新規でインタビュー動画などを撮影する場合は機材に気を付けましょう。
カメラ付随のものではなく、別途マイクを使う方がおすすめです。
あとはテロップを出す方法も1つの手です。
しかし撮影時に気を使った方が後から選択肢が増えるので、出来るだけ良い機材を使った方が良いですね。音声を全く使わずに動画だけ使い、BGMでマッチさせるというのも良い手法です。
動画素材を使う
何度かご紹介いたしましたが、動画素材は一気にクオリティが上がるコスパの良い方法の1つです。
通常、HDサイズですと相場が2万円ほどになるのですが、Rebesterでは半額以下の8800円(税込)から購入可能です。また、無料の素材もありますので是非ご覧いただければ幸いです。
結婚式ムービーの自作は初心者でも可能です
いかがでしたでしょうか。
結婚式ムービーは初心者でも自作可能です。今回の記事が参考になれば幸いです。
Rebesterでは結婚式ムービーに関する記事をいくつかご紹介しておりますので、是非そちらもあわせてご覧ください。