RebesterはShopifyで作られています
Shopifyというサービスをご存知でしょうか。
Shopifyとは、個人や企業が簡単にECサイトを作ることが出来るサービスです。
日本ではBASEやSTORESが有名ですが、世界的にはShopifyが圧倒的なシェアを誇ります。
その成長はすさまじく、Shopifyの時価総額を超える国内の企業はトヨタしかありません。
しかしまだまだ国内では有名ではないので、今回はShopifyを用いたECサイト作成の事例をご紹介したいと思います。
どんなサイトか
Rebesterという動画素材サイトを作成しました。
今回のポイントは、動画というデジタルコンテンツをECサイトで販売するという点です。
通常の物販とは異なり、配送の手間がありません。
しかしデジタルコンテンツ販売はまだまだ対応している機能が少なく、痒い所に手が届かないというのが現状です。
今回はそれを踏まえて、Shopifyでデジタルコンテンツ販売をするという点にフォーカスしたいと思います。
Shopifyに決めたきっかけ
Shopifyに決めたきっかけは「カスタマイズ性と将来性」です。
まず、ECサイトを作る際はいくつか選択肢があります。
先述の通り国産のBASEやSTORESが代表格です。
海外にもいくつかサービスがあるのですが、やはりShopifyが有力です。
BASEやSTORESの良い所は、何と言っても日本語が充実している点です。
運営も日本語、ヘルプも日本語、チュートリアルも日本語です。
Shopifyも日本語対応していますが、ここはやはり国産のサービスの方が一枚上です。
次に料金ですが、BASEは決済に3.6%、STORESは3.6%もしくは5%かかります。
それに対してShopifyはShopifyペイメントを用いれば決済手数料はかかりません。
月額費用は、BASEが0円、STORESは2178円から、Shopifyは29ドルから選べます。
Shopifyの場合、月額費用は79ドル、299ドルといプランもあるので「高い」と感じるかもしれません。
しかし決済手数料が実質ゼロに近いので、売り上げが上がるほどトクをするというわけですね。BASEやSTORESは売り上げが上がるほど運営がトクをします。
次の判断基準は「カスタマイズ性」です。
先述の通り、Shopifyに決めたきっかけはこれです。
どのサービスにも言えることなのですが、数百万円以上の予算が無い限りは基本的にECサイトはテンプレートから作成します。そこを少しずつカスタマイズするイメージです。
しかしプログラミングに詳しくない人も多い中、テーマをハードコーディングするのは危険です。
そこで登場するのが「アプリ」です。
アプリとは、面倒な機能を一手に担ってくれるサービスです。
領収書を簡単に作成したり、YouTubeと連携したりといった作業をアプリが担ってくれます。
このアプリの数と品質がECサイト作成サービスの肝なのですが、Shopifyが圧倒的です。アプリのクオリティはサイト作成の難易度やカスタマイズ性に直結するため、非常に重要です。
そして最後に「将来性」です。
ユーザー数が増えるにつれ、前述のアプリの品質や数も向上します。また、Shopifyそのものの機能やチュートリアルも増えるため、より良いストア作成が期待出来ます。
こういったサービスはユーザー数が増えるとどんどん活気づいて情報が循環するので、将来性は非常に大事です。
実作業はプロに任せるのがおすすめ
Shopifyに決めた後、そこからサイト設計を行いました。
Shopifyの場合はWordpressのようなカテゴリーというものがなく、基本的にタグで制御します。
また、製品を扱う「コレクション」というものが存在するのですが、これが製品の親カテゴリーのような役目を果たします。
こういったShopify特有のクセを考慮し、サイト設計を行い、いざプロに発注という段階に差し掛かります。
方法は大きく分けて2つ、会社に依頼するか、フリーランスに依頼するかです。
前者の場合、「Shopify 制作会社」などで検索すると沢山出てきます。
後者の場合、Lancersなどでフリーランスと直接やり取りすることができます。
Rebesterでは、両方にアプローチを行いました。ロゴや商品の画像はこちらで用意し、テンプレートを基にプロに微調整をしてもらいました。もちろんテンプレートをそのまま使う場合もあるかもしれませんが、プロにお願いした場合細かく修正できるのでこれが非常に大きいです。
相場感ですが、会社に依頼すると60万円あたりでしょうか。
50万円だとかなり安いイメージです。
もちろんサイトの規模にもよりますので、あくまで最小のイメージです。
フリーランスの方に頼むと、会社と比べて2割程安い傾向にありました。
ShopifyにはShopifyエキスパートという認定制度があるのですが、その資格を持っている方であれば会社に頼んだ場合と同等以上のクオリティで依頼することが出来ます。
デジタルコンテンツ販売という壁
問題はRebesterで扱う商品が「動画」である点です。
物販の場合、既に確立されたフローがありますので相当珍しいものでなければ問題無いのですが、デジタルコンテンツの販売はまだまだ発展途上です。
デフォルトの機能でも出来ないことは無いのですが、アプリに頼りました。
複数のアプリを試したところ最も良かったのが「Sendowl」です。
動画の場合、大きく分けると以下の様な購入フローになります。
➀決済
②購入者に通知
③商品の購入を記録
④購入者に購入履歴を表示
⑤後から再ダウンロード可能
Sendowlの機能は②~⑤です。
Shopifyではログイン機能があり、そこにマイページが表示されるのですが、
動画の購入者はいつでもそこから履歴の確認と再ダウンロードが可能です。
また、デジタルコンテンツの内容によってライセンスキーを発行したり、バンドル(組み合わせ)にしたりすることも可能です。
Sendowlを使って動画販売のフローが確立されたのですが、
問題がもう1つありました。
動画の読み込みです。
YouTubeなどのストリーミングサービスとは異なり、
Shopifyでは独自の動画プレイヤーを用います。
これによって初速はYouTube以上に速いのですが、
高解像度のデータになると一気に負荷がかかります。
負荷がかかると動画がカクついて見れたものではありません。
このため、動画の解像度を落とす必要がありました。
動画素材サイトを見てみると分かるのですが、実はどのサイトもそこまで高解像度のプレイヤーを使っていません。これは世界的な顧客を考えると、データのやり取りを出来るだけ少なくする意向も考えられます。
Rebesterでも、高解像度の動画が見たい場合はYouTubeをおすすめしています。ECサイトと動画プレイヤーはまだまだ伸びしろがあるようですね。
個人でもECサイトを持てる時代に
時代の進化で、個人でも商品を全世界に公開することが出来るようになりました。なんといっても大きいのは安全な決済システムです。
BASEにしろSTORESにしろShopifyにしろ、この決済の便利さ、安全性が保障されています。これが一昔前とは大きく異なる点です。
ここさえクリア出来れば、あとは集客と商品のクオリティ次第です。
この記事がECサイト作成にチャレンジしようとしている方の参考になれば幸いです。